「杉本拓 作曲シリーズ VI」 キッド・アイラック・アート・ホール

出演:杉本拓、秋山徹次、宇波拓佳村萠、飯田克明

「ギター教室で(フェアポート・コンヴェンションの)"フォザリンゲイ"を練習してるんですよ」と1週間前に話したら、本番前さらりと頭の部分を弾いてくださった杉本さん。
今まで聴いた事の無い類の演奏と姿を見てしまい、驚きと感動と興奮をしてしまいながらも本当に嬉しかったです。
ありがとうございました。

本篇は杉本さん、秋山さん、宇波さんの故意とも偶然ともとれそうな微妙なズレのある有機的なギター音と無音状態(咳が出そうになりお茶を飲む音が自分で感じられ複雑)、自然な棒読みでキャラ立ちせず楽器のようにも聴こえる飯田さんの語りと見た目の印象通りに透明で高く、か細くこぼれそうな佳村さんの歌・・・
そこから見えてきたのは枯葉の散る秋の寂しい孤独な空間。
各々人間味のある暖かい音(声)なのに全体的には夜の空気のような冷たさも。
記憶からするりと抜けそうなほどきれいすぎる気がした。