ロビン・ヘイワード/大蔵雅彦 duo、宇波拓・角田俊也ユニット(ゲスト古池寿浩) 千駄ヶ谷 Loop-Line

角田さんが金属製の薄長い板にニードルで黙々と線を引く。
黒板を爪で引っ掻いた音よりやや低い濁った音が時間と共に耳慣れてきたところに、宇波さんのMacからおもちゃの木魚のような軽いポーンという時報?や古池さんのお昼時のサイレンのようなブォーというラッパの不気味な微音が聴こえてきた。
宇波さんは音を出しつつ何か書き込んだりして、見た目はゆっくり事務をこなす会社員。
私の中でこの演奏は午後12時頃の出来事なのかも・・・という設定と想像を勝手にしてみたり。
後半は角田さんが、タオルみたいな凸凹した黒い敷物上に薄円い圧電セラミック盤?を並べ、上にマトリョーシカを置きひっくり返したりすると、機械室でブーンと微かにうなってるような音が微妙に変化して聴こえてきた。
宇波さんからはヘリコプター音も聴こえてきた気がする。
古池さんはやっぱりブォーと鳴っていた。


次はロビン・ヘイワードのチューバと大蔵さんのサックス。
楽器は大きいけれど、息遣いくらいの音しか聴こえてこない。
そのフーッと吐き出された微音がすごく柔らかい繊細な音で、靄が泳ぎそうにやさしく聴こえた。
それぞれの音を発するタイミングもすごく心地よかった。


ライブ終了後、角田さんの時間についての話を聞いてたら金属板に印をつけて線を入れてたのがタイムコードの記録作業のように思えてきた。