『フリータイム』 チェルフィッチュ 六本木Super Deluxe

作・演出:岡田利規
出演:山縣太一、山崎ルキノ、下西啓正、足立智充、安藤真理、伊東沙保
舞台美術:トラフ建築設計事務所(鈴野浩一、禿真哉)
音楽:小泉篤宏(サンガツ
宣伝美術:仲條正義
トークゲスト:佐々木敦大谷能生

会場で席に着いて待ってる間、演劇をいつから見てなかったのかなあと記憶を辿ってると、たぶん M.M.M. "SKIN"シリーズ以来で、間隔空きすぎてるけど、そういう意味でもちょっとワクワクでした。
前方にはこれだけあれば充分、というぐらい無駄を削ぎ落としたようなシンプルなセット。
でも私は最初教室かと思ってました、なんとなく。
台詞というのか、話し方や内容が、職場の誰かが近辺で話してるような錯覚を受けそうだけど、その空間(舞台)には錯覚を起こしてないという事が、一緒くたになるということ+(プラス)同じ内容を数人が時間をずらして話してゆくのを聴いてるうちに、自分が時間軸のどこにいるのか(1時間前とか2時間後とか)わからなくなってきて=(トータル)歪みまくった宙に浮くような不思議な感覚を味わいました。
客として観ている自分が入りたいわけでもないのに、空間に入り込んでるような気になってしまってるという感じで、これも錯覚なのかな・・・体感的な部分も含めて、すごく面白かったです。
途中、瞬間孤独を感じるというか、ふと我に返らせられるようなギター音がそろ〜っと入ってきて、これも何ともたまらなかったです。
大谷さんがトーク中、しきりに手を動かされてたのを見て、劇中でよく見られた無意識であろうへんてこな動きを思い出しました。
岡田さん、佐々木さん、大谷さんが座ってトークしてる様子は、劇中から一場面を抜き取った感じでした。
だからと言って、この場面は本篇に挿し込まない方がいいなあ、と思いました。