注目すべき人々との出会い・その1 千駄ヶ谷Loop-Line

出演:杉本拓、宇波拓、志水児王、角田俊也

☆1日目(8月8日)
角田さんの実演は点灯してからベルが鳴るまでの間、順番、音の違い、紙をめくる音等が空間での幅とか距離とかを表してるのかなとか思いながら見てると、照明が移動して宇波さんの実演が始まりました。
いろんな効果音が聴こえてきたのですが、空間でなく時間をものすごく思い起こさせられたので、二人の実演は繋がっているような気がしました。
休憩を挟んで、杉本さん作曲の実演でした。
5人の演奏者が隠れたので(笑)姿が最初から最後まで見えず、会場には夜中に田んぼで鳴き続ける、かえるの声のような音だけがいろんな所から聴こえてくるのですが、演奏者の姿が見えないことでこんなに聴き方が変わってくるものなんだとびっくりしました。
だからすごくいい曲(音)だなあと思いながらも、時間が異常に感じられて複雑な気持ちでした。
最後は志水さんのインスタレーション
レーザーを使って回転する数種類のグラスを眺めながら、時折説明が入る。
コップの傷とは思えない美しい世界が見れました。

☆2日目(8月9日)
4人のセッションのようなもの。
杉本さん(譜面、拍子木←クラベスだそうです)と宇波さん(ストップウォッチ、ギター?)はほとんど体は動かさない状態でしたが、振動するスピーカーの近辺を角田さんは張った弦をはじいたりするのに動いたりして、その動きと音が際立つ中で志水さんのレーザーが静かにそっと映し出される。
時間の流れの違うもの同士が絡み合うことなく、合わさっていくかもしれない室内楽、という感じがしました。
休憩挟んで、志水さんの過去の作品をスライドで見たり、レーザーのインスタレーションはレコードとグラス。
一見何にも無い感じに思える志水さんの話がすごく面白かったです。


出演者だけでなく、観客もホースのようであったり、コズミック・ユリネーションのようであったり、不思議な出会いの2日間でした。


※写真 志水さんインスタレーション(グラス篇)