IDA Japan Tour 2008 -Final- 渋谷DUO Music Exchange/にかスープ&さやソースとダニ・カラヴァン展 世田谷美術館/「RISING TUNES vol.2」 運河パーク・リングドーム(横浜トリエンナーレ)

すごいものを見てしまった感+後々断片が蘇ってきそうです。
ライブのお知らせ一斉メールが届いて、気になって行ってきました。
会場に着いた時はまだ人気が少なかったので、勧めてもらった位置に座ってみました。
緩やかな空気なのにスイッチ入ったようにハリのある演奏と、呼吸しているみたいに自然ですーっと澄んだ歌声が気持ちよかったです。
(因みにダニエル・リトルトンの声だと、夕焼けが浮かんできました)
楽器も体の一部みたいに演奏者の手の感触がダイレクトに伝わってくるような、何とも言えないハンドメイドっぽいしなやかさでした。
体と一体化しているという意味でほんのちょっとだけ近いなあと思ったのが、にかスープ&さやソースなんですが、ライブとして久しぶりに見ることができました。
午後のけだるい光が窓から射し込んで砂の上に描かれて時間と共に変化してゆく様が、自分だけが見つけた瞬間のようにたまらなく美しくて、会場を何度も行き来して見てしまった「光と砂」。
他では、子供の手形が砂に刻まれたエピソードも素敵でした。でも、風がそれらを消し去った・・・(みたいです 笑)
そんなダニ・カラヴァンの作品にそーっと近づくように、にかさやと植野さんがどこからともなくやって来ました。
たまたまその瞬間、その場所に集まった人々、その空間、空気を感じ取って演奏を試みて、音がほとんど切れることなく変化していき、移動もする、観客もぞろぞろついてゆく、ダニ・カラヴァン作品を見ながら音を出す。
音だけでなく、動き的にも流れるように、演奏者の体から溢れ出す感情のようなものをそのまま味わう感じというのでしょうか、このあまりにも自然さがものすごくよかったです。
・・・数時間経過して外は真っ暗になって、再びにかさやのライブ。
午後のライブと違って、うたものが多かったです(にかさやでない作品も披露してくれました)
私の中では午後の方がにかさやのイメージに近かったのですが、夜の部は偶然にも会場が階段と繋がっているということで、何気にあの"花やしき"ライブのような展開(階上での演奏や閉店前の蛍の光とアナウンスで観客を見送る)になってしまい、そういう意味ではこっちの方がやっぱりにかさやなんでしょうか。
次の日は雨がぽつりと微妙な天気の中、梅田哲也、さや・植野隆司の運河パーク・リングドームでの演奏。
梅田君の音具+キーボードやギター、にかさやでも声をふわんふわんにさせていた東岳志さんの装置も混ざって、切なさ倍増ややノイジーな、暗闇にぽわんと浮かびそうなリングドーム空間を造っていました。
野外でちょっと音が聴き辛いのもあったけど、雨除けにかぶせたビニールの上から鍵盤を押えてたさやさんの音が、雨でしっとりしてしまった空間にいい感じだったり、ハプニングに対応しながらであったりとか、全く読めないのがものすごすぎて面白かったです。


※写真左 アイダ本、中 イピヤー(にかさや)、右 梅田、植野、さや