新転位・21 「シャケと軍手(秋田児童連続殺害事件)」 中野光座

作・演出:山崎哲
出演:石川真希、佐野史郎飴屋法水、十貫寺梅軒、他
中野駅から歩いて7〜8分位でしょうか。
壁がめくれたり、壊れかけのシャンデリアが吊るされてたり、イスもでこぼこしてましたが、そのままな感じがホッとする会場でした。
スズカ役石川さんの、無気力すぎる存在に圧倒されました。
すらっと細めの身体からは想像し難い、会場全体にしっかり響き渡る低めの声と、始終けだるそうに顔色1つ変えない表情が印象的で、そんな石川さんのオーラが色褪せないような、佐野さんや十貫寺さんの迫力あるけど、すごく落ち着いた存在感。
そして飴屋さんなんですが、役者として拝見するのはM.M.M 「SKIN」(シリーズ)以来でした。
父親(役ではないのですが)のような温かさと柔らかさがダイレクトに伝わってくるのと同時に、イスを本気でぶつけてるのではという恐怖感漂う姿もあって、飴屋さん独特の徹底さと、それによって生まれてくる凄みみたいなものを、自分の中で再び感じる事ができたのがすごく嬉しかったです。
全体的にテンポある流れと、会場の客席側両端も舞台の1部として使われた空間がかなり臨場感ありました、面白かったです。