恩田晃セッション 六本木Super Deluxe

出演: 恩田晃、山川冬樹、Terre Thaemlitz、helll、飴屋法水

会場に着いたらhelllが始まってました。
helllを途中から聴くのって、序章読まずに第2章入ったあたりからいきなり読んでる感覚が特にするので、自分の中に浸透してこないかもと寝不足気味の頭で聴いてたら、コドモちゃんが演奏者(=音)目指してダーッとかなりな勢いで走って行くのが見えました。
赴くままに、というのかあまりにも動きの自然さに感動してしまったのと、しっかり音を捉えてるのもすごいなぁと思いました。
で、演奏の方ですが今回はあまりふわふわと彷徨ってる風で無く、けっこう地にペタリと付いた音(というより空気)を感じました。
テーリ・テムリッツは丁寧に曲の説明(日本語)付きで、過去の作品を流したりしてました。
暴力的かもしれないけどエレガントさも香ってくるよう・・・と、正直ものすごく久しぶりに聴いたのですがそんなことを思いました。
最後は恩田さん、山川さん、飴屋さんのセッション。
恩田さんソロ演奏(helllの後)は、日常音からだんだん環境音に広まってゆくような感じが面白かったのですが、セッションは全然違いました。
HARAJUKU PERFORMANCE+(PLUS) 2008ではないですが、今回も少しずつ世代の違う男性が3人。
各々干渉することなく演奏しているように見えるのに、全体的にはきれいに溶け込んで聴こえてきました。
山川さんのホーメイとイギル(でしょうか?)と飴屋さんの物音なんかの緩みのない鋭さが、浄化されすぎるくらいの空間(ヒヤッとした全く色の無い空気)を物凄く感じるのです。
そこに恩田さんの音でほんの少しだけ緩和されるような、そんな世界を思いました。
箱のような(囲まれた)世界(空間)を思ってしまったからか、演奏やパフォーマンスというより、インスタレーションを覗き見てるような気もしました。
帰り道を歩きながら、今回もものすごく記憶に残せたらいいなぁとやっぱり思ってしまうのでした。


※写真左 恩田さん、右 飴屋さんと山川さん