『夜想語り』×『想い語る夜の色色』 浅草橋パラボリカ・ビス

最初はzoto。
朗読が早くて、止まらなくて、段々とノイズのように聴こえてきました。
逆にギターとかの音はそのまんま背景のようで、全体的には雑踏のワンシーンを切り取ったかのような演奏という感じがしました。
次は、飴屋法水大谷能生
ステージ上に飴屋さんがテーブルと椅子で童謡を朗読、大谷さんが立ったままでケースに入ったサックスを持っていました。
飴屋さんの声が童謡にあっているのか、静かに身体に浸透してくるような語りをしんみり味わってると、飴屋さんの身体とテーブルが次第に斜めってきたので、えーっまじで・・・と思ってるうちに、ばったーん!と加減が見えない勢いで倒れました。
その後も、起き上がってはまた身体ごと倒れたり、ステージ上から床にどすんと落下したりを繰り返しながらも、朗読は止まらない。
付近に置かれてた機材類も崩れ落ちるわ、朗読の紙が散乱するわ、テーブルも椅子も転がり落ちるわ、飴屋さんが床に落ちた音が聴こえてくるわ、やさしい語りも呼吸も乱れたりして、生々しすぎる目の前のパフォーマンスに感動してるのか怖いのか自分でわからない状態でした。
パラボリカ・ビスという会場に来ると、M.M.M.の頃の飴屋さんを思い出してしまうのですが、今回はそのあたりに繋がってる感じをすごく思いました。
そんな中、大谷さんはサックスを組み立て、静かな息遣いや遠吠えのような演奏を、飴屋さんと関係無さそうなフリをしながらも、ものすごく自然な感じのする立ち位置で飄々とされていたのが印象的でした。
最後は、大谷能生×吉田アミ
文字を読んでるはずなのに、言葉を発するというより、音を発するという感じに近い気がする朗読でした。
ドグラ・マグラ」は読んで、映画も観てるのですが、その時の感触を全く思い出せなかったのも面白かったです。
イベント後は、大谷能生吉田アミ飴屋法水今野裕一トーク
飴屋さんに今回のパフォーマンスの即興性のようなものを聞いていくうちに、段々と過去の飴屋作品についてつっこんで聞いてくる今野さんが可笑しかったけど、個人的には嬉しいので「もっとつっこんでください」と内心思いながら聞いてました。