「The Humiliated」、「5つの挑戦」 渋谷 UPLINK

「トーキョー ノーザンライツ フェスティバル2011」で、ラース・フォン・トリアーに関わる作品を観ました。
「The Humiliated」は、「イディオッツ」のメイキング。
最近「キングダム」の話をしていたことがあって、単なる偶然だけど、そうでない気も少しします。
「イディオッツ」は、確か恵比寿ガーデンシネマで観たっきりなので忘れてると思いきや、そんな心配はラースが2回程違う癌の心配をしていたのとほとんど変わらないのかも。
早速記憶の中から、冒頭のレストランシーンの異様な空気が蘇ってきました。
思い出せても快適とは言い難い複雑な気分だけど、それは私にとってのラース作品の特徴でもあるので、メイキングはしっかり観ました。
今まで作品を観る事はあっても、この監督がどういう人なのかというのは、やっぱりわからないところではありました(飛行機嫌いとかだけでなく)
何日も続く撮影の中での環境やコミュニケーション、それによって生ずるラースの心の動きや考えなんかの変化の速さや多さっていうのか、思考が一瞬でも止まってる時がないのではという(=いろんな性質が相当入り混じってる)印象と、笑顔が多いのがちょっと意外でした。
もう一つは、「5つの挑戦」。
ラースが敬愛する監督ヨルゲン・レスに、過去の作品「The Perfect Human」を条件付きで5本リメイクしてもらうというもの。
1つ撮り終え試写をした後、更に意地悪な条件を乗せてくるラースにメイキングとは違った人格が垣間見えて面白いけど、こんな無茶振りに冷静に対応しきっちり制作するヨルゲンが、だんだんと人間を越えてしまった孤高の存在に見えてきました。
ラストは今までの過程をごっそり覆すように、ラースからの気持ちが精一杯こめられてる感じがよかったです。