「安彦良和展」 川崎市市民ミュージアム

水彩とポスターカラーで描かれた安彦さんのキャラクター達の表情や動きや肉付きを見てると生っぽさも感じるんだけれども、背景はむしろ幻想的な色合いや空間が多い気がしました。
でも、それがキャラクターの動きに勢いをつける効果の1つなのかも・・・と考えたり。
個人的に特に気になったのは「アリオン」の漫画原稿で、着色してない上に筆(ペンを使わない)で描いてるせいか、雨や血の少しとろっとした感じ、衣類や顔(皮膚)の柔らかさがよく表れてて迫力も凄かったです。
もう1つは「キャスバルアルテイシアの別れ」で、アルテイシアが着ていたコートを"ふわり"とはだける感じ、兄さんを追いかけてワンピースが"ふわり"と揺れる感じ、涙が"ほろり"と流れる感じ、吹く風に木の葉が"ふわり"と舞っている感じ・・・を透き通った淡いブルートーンで描かれてて、何ともいえない繊細さを感じました。